2022大賞作品【同志少女よ、敵を撃て】 逢坂 冬馬 著

戦争を描いた小説である。1941年から始まった独ソ戦。フィクションと言いつつ、参考文献の数を見ると、かなり史実を調べ上げて執筆したのだろうと想像する。

娘の暮らす小さな村に、ドイツ軍が突然現れて、村人を皆殺し。娘は復讐のため狙撃兵となる。「女性を守るために」と。

「面白かった」とは、言えない。戦場は、あまりにも残酷。権力者には、自分で銃を持って戦えと、言いたくなる。

本屋大賞を受賞した2022年は、ロシアがウクライナ侵攻を始めた年。物語の中で、主人公が「ロシアとウクライナの友情は永遠に続いていくだろうか」と語るシーンがある。
歴史は今に続いているのだ。未来を良い世界に繋げるには、今を、どう解決すれば良いのだろう。

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本屋大賞サイト https://www.hontai.or.jp/history/hontai2022.html